「今日の透析時間を変更してもらえませんか?」
お義父さんの葬儀がバタバタっと決まり、今夜は通夜を執り行うことになった。夜は透析の予定だが、通夜の席に居ないというのも考えものである。
そこで、急な予定変更をお願いする。
「何かありましたか?」
「お通夜が入ってしまいまして。」
「どういう風に変更すればいいですか?」
「夜の予定を昼の予定に変更して欲しいんです。」
「構いませんよ、ただ、お弁当の手配が間に合わないかもしれません。」
「お弁当はなんとかします。が、透析の予定変更は大丈夫ですか?」
「大丈夫ですよ、何時頃のスタートがイイですか?」
「じゃぁ、1時間後の11時スタート目標でお願いできますか?」
「それでは、お待ちしています。気をつけていらして下さい。」
11時にスタートできれば、遅くとも4時には戻ることができる。
充分にお通夜に間に合う時間だ。
急な変更にも柔軟に対応してもらえて、結局お弁当も間に合わせてもらって、葬儀前のバタバタから抜け出して、透析のベッドでしばし静かな時間を過ごせた。