「それでは準備していきます。」
この1年で、カテーテル3回・心臓手術・シャント手術と5回目の手術台へ向かう。慣れてはきたけど、緊張する瞬間だなぁ。
「はい、足の付け根から入れますので消毒しますね。」
狭いベッドの上でスッポンポンにされて二人がかりで下半身に消毒液が塗られる。冷たい消毒液でチンチンが委縮する^^;
「じゃ、始めます。」
「お願いします。」おや?初めて見る若い先生だが・・・・。
「麻酔です、チクッとしますよ。」
チクだと解っていても緊張で体に力が入る。
「管を刺していきますね、痛かったら言ってくださいね。」
いつも思う。痛かったからじゃ遅いんだよなぁ・・・・。
ビクっ!!
体が跳ねた。痛い!
「うっ!」一瞬だろうと堪える。が、汗が噴き出す。痛みが収まらない。いや、痛みは続いている。こぶしを握り締め、体中の力を抜くことができない。
「痛いですか?」
「いっ、痛いです・・・・(この流れる汗、聞くまでもないんじゃないの?)」
「一回抜きますね。」
ふっうぅ~ 汗が体中流れ落ちる。痛かった。
若い先生からいつもの先生に替わった。(って、いつもの先生も若い女性の先生だが)
そうは言ってくれないけど、失敗したんだな、きっと。
刺し直し・・・・・。
再び体中を緊張させる。が、
ちょっとした違和感だけで済んだ、良かったぁ。
「あれぇ、ここかなぁ?違う?」とか、先生の声が聞こえる。
何か上手くいかないのか?おっかなびっくり先生の方へ視線を移す。そう、注射もそうだが、様子を見ていることは怖くてできない^^;
不安をかき立てるようなことは言わないで欲しいなぁ。
汗が冷えてきて寒い・・・・。
「風船・ステント治療をしようと思います。」
(
つづく)