「カテーテルと心臓CTと、どっちがいいですか?」
「カテーテルは嫌だなぁ、絶対安静7時間が耐えがたい・・・。」
「じゃぁ、CTにしますか、カテーテルと同じくらいの精度ですから。」
「そうしてください。」
その検査の方法を患者の希望で決めちゃうの?
心臓冠動脈のバイパス手術の1年半定期検診と、
心臓冠動脈のステント埋め込み手術の半年定期健診を受ける。
「じゃ、こちらを頭にして、ここに横になってください。」
「それでは、検査の器具を付けていきますよぉ。」
半袖Tシャツとジーパンに裸足、という出で立ちで、
服を着替えるのでも無く、ベッドに寝かされた。
「薬を入れる針を刺しますよぉ、痛かったら言ってくださいねぇ。」
そう言われると、痛いんじゃないかと構えてしまう^^;
透析の針に比べれば、そんなのヘのカッパのはずだが、身構えてしまう。
「呼吸の練習をします。」
そんなの練習するほどのことかなぁと思いつつ、
「息を止めたら胸も体も絶対動かさないでくださいね。」
「解りました。」
精度の高い写真を撮るため、ほんのちょっとした動きでピントが合わなくなってしまうのだそうだ。
「それでは始めます、両腕とも上に上げてください。」
万歳の格好でベッドがCTの輪っかの中へ入っていく。
モーター音だろうか、音が高くなった。
ドキドキする。
一回二回、息を吸ったり吐いたり止めたり。
技師が来て、シャントを見せてくれという。
何の関係があるのだろうと思ったが、後で解った。
脈拍を見たようだ。
「それでは、薬を入れます。痛かったら言ってくださいね。」
「体が熱くなりますが、驚いて動いたりしないでくださいね。」
あれこれ注意事項があると、それは如何ほどなものかと警戒してしまう。
どれほど熱くなるのかと警戒する。
ふと気付くといつまでも始めないではないか。
どうかしたか?さらに警戒する。
「大丈夫ですか?」
「はい、大丈夫です、どうかしました?」
「ちょっと脈が上がっているものですから、少し休みましょう。」
警戒して、脈が上がったらしい。
さっきシャントを見に来たのも脈を計ってたんだ。
心臓の鼓動が速くなると、やはりピントが合わなくなるらしい。
申し訳ない。
警戒しないよう、緊張しないよう、自分に言い聞かせて、やり直し。
済んでしまえば、
投薬のための注射なんて、ほんのちょっとチクッとするだけだし、
体が熱くなるのだって耐えられないほどの熱さじゃないのだし、
どうってことない検査なんだけど、
知らないから、いちいち注意してくれるから、警戒してドキドキしてしまう^^;
「ちゃんと写真が撮れましたので、分析をさせていただきます。」
「ありがとうございます、よろしくお願いします。」
検査結果は、4日後に。