「じゃ、抜糸してくよ。」
「はい、お願いします。」
って、そんなところはまともに見られない。
注射だって見られないのに、
傷口を引っ張るんでしょ?ムリ^^;
なのに、顔をそむけそびれた。
まともに向き合ってしまった。
ピンセットで1本めがつままれて、引っ張られた!
肩に力が入り、腕を引っ込めてしまいそうになる。
先の反ったはさみが当てられた!
腕先から肩へ、体へと、汗が吹き出し始める。
チョキン!
「っう」
糸が引っ張り抜かれる。
痛くはない、解ってる、痛くなんかないんだ。
そして、2本、3本と進んで最後の6本目。
もうヘトヘトだ。
ズボンまで汗になってる。
「はい、おしまい。もうイイですよ。」
って、消毒とか、ガーゼを当てるとか、何もしないの?
何かに当たらないように、腕を振らずに、ギクシャク歩いて、
病院を後にした。
あっけない、シャント手術の顛末だ。